ドラマ「馬医」の白光炫(ペク・クァンヒョン)とは

ドラマ「馬医」の主人公ペク・クァンヒョン(白光炫)は“韓国外科”の祖といわれる実在の人物です。ドラマの中に描かれている幼少時代のエピソードはまったくのフィクションです。

韓国(朝鮮)独自の医学は“韓医学”と呼ばれ、古来の中国医学を基にしたものです。民族や土地・風土にあった医学にすることで、韓医学という独自性を出していったようです。

ペク・クァンヒョンは独学で針治療を学び、獣医として馬の医者になりました。その針治療が人にも応用できること知り人の治療(皮膚病・腫れ物)にも使ったとされています。また針を使って当時では先駆的な切開による治療を行ったことから韓国外科の祖と称されることもあります。韓国の外科医学を本格的に発展させた人としても知られています。

また馬医から御医(王専属の医師)になったのも事実です。顕宗実録には内医院の医官になった事実が記録されています。また身分に関係なく治療を行ったことでも評判が高く“神医”との名声を得るようになりました。この評判と腕前が王のもとに届くようになり、第17代孝宗の王妃仁宣王后張氏の「項後髮際瘡」という病気を針を使って完治させ、また誰もがさじを投げた第18代顕宗の病を完治させことから御医になったようです。

もともと医者は李氏朝鮮の時代は専門職として“中人”という身分(獣医はそれより更に下と推測されます。)ですが、その功績から位を授かるまでになっています。その頃、位を持つのは支配階級の“両班”だけでしたので相当な出世といえます。

 

【余談】

「韓医学の父」と称されるほどに名医だった人物に、第14代宣祖の時代の許浚(ホ・ジュン)がいます。許浚によって変遷された『東医宝鑑(トンイボガム)』は韓国医学書の基になっているものです。

 

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