韓国ドラマ「花郎(ファラン)」でみる新羅の階級制度「骨品制」

韓国ドラマ「花郎(ファラン)」で出てくる社会制度に『骨品制(ゴルプムジェ)』があります。

新羅の階級制度で骨品制の骨=家系、血統を表し「品」は品位を表しています。この階級制度の特徴は支配階級の氏族の序列を決めたもので、いわゆる身分は大きく王族、貴族(支配階級)と平民(庶民)にしか分かれていません。

 

 

新羅の建国の歴史に関係している『骨品制(ゴルプムジェ)』

この支配階級(王族、貴族)の階級制度は新羅の建国の歴史に大きく関係していると言われます。

新羅は元々、地域(地方)の豪族の力が強く支配したりされたりで国を広げていき、それらの豪族をまとめ明らかな階層をつくることで新羅として国が成り立って(まとまって)いました。そのため支配階級は首都の金城(クムソン)の王宮に住み中央集権体制をとることで国家を運営し、階級制度を適用していました。

事実、新羅の王は支配階級の最上位「聖骨(ソンゴル)」しかなれず、王族は朴氏、昔氏、金氏の3氏に限られています。

 

新羅の階級制度 骨品制について

【新羅階級制度:骨品制】

身分

骨品(階級)

家系

王族

聖骨(ソンゴル)성골

新羅の家系(骨品)の中でも最高位。両親が共に王族の者で、この地位の者だけが王位につける。

王族

真骨(チンゴル)진골

聖骨に次ぐ地位。両親のどちらか片方が王族。原則王位にはつけない。ただ善徳女王後は男子の聖骨がいないため、29代武烈王以降は真骨から王位についている。

貴族

六頭品(ユクトゥプム) 6두품

王族ではない貴族階級の中では最上位。真骨に次ぐ3番目。新羅建国の基礎(辰韓斯盧)となった「新羅6部」とよばれる豪族6氏。(李氏、鄭氏、孫氏、崔氏、裴氏、薛氏)

貴族

五頭品(オドゥプム) 5두품

六頭品に次ぐ4番目の階級。

貴族

四頭品(サドゥプム)4 두품

骨品としては最下位の階級。この下はすぐ庶民。

庶民

 

記録としては庶民としかない。流れでいくと3頭~1頭品になる。

王族が2階級に分かれているが、厳密になにが階級の違いになっているのかは正確なものではなく仮説のみしか分からないようです。

  • 聖骨は王族内部の婚姻で生まれたもので、真骨は王族や他の貴族との婚姻で生まれた者。
  • 同じ王族で2つの身分に分かれているのは、母系のよるところが大きい。
  • 政治的な面で、直系の王位継承者と王位継承を持つ限られた近親者を聖骨と称し、その他の王位継承の系譜に含まれない者は真骨となる。

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