「太陽を抱く月」で見る韓国の遊び:ジャチギ(木の棒を打つ遊び)
ドラマ「太陽を抱く月」の中で、陽明君(ヤンミョングン)がヨヌ(ウォル)を元気づけようと、近所の子どもたちと遊んでいた遊びを『ジャチギ(자치기)』といいます。木の棒を使った野球に似た遊びです。
昔はチョクチュウィ(尺取)、チョクタ(尺打)、タチョク(打尺 – ジャチギ)といろいろな呼び方があったようです。
ドラマの中では『척취놀이(チョクチュウィ遊び)』としてでています。また地方によっていろいろな呼び方がありルールも若干ちがったりするようです。庶民的な遊びですが、今では地方で正月や秋夕にときおり見かける程度になってしまったようです。
>>>MBCサイトでみる→척취놀이
共通した遊び方を紹介します。
ジャチギ(자치기)
★遊びの概要★
地面に置いた短い棒をバット代わりの長い棒で打ち飛ばしその距離によって得点を獲得する子どもの遊び。
1対1でもできるが、3、4人1チームでやるのが一般的。あらかじめ勝ちの点数を決めておき、その点数に先に達したほうが勝ちとなる。
棒をすくって打つ、棒を跳ね上げて打つ、敵が投げた棒を打ち返す、自分で投げ上げて打つのいくつかを組み合わせてゲームが行われる。
★基本の遊び方★
バット用の40~60cmの長い棒、ボール用の10~15cmの短い棒(2、3本)を用意する。
攻撃と守備に分かれる。攻撃と守備はそれぞれに点数を獲得するチャンスがある。
【攻撃-1】
○攻撃側は短い棒を置く20cm位の穴を掘り、その穴の周りに1m程の円を描く。打者はいずれの場合もその円から外に棒を出さないとアウト。 ○穴の上に短い棒を橋渡しのように置き、長い棒ですくい上げるように円の外に放り出す。これを2回繰り返す。 ○守備側は放り出された棒をキャッチする。 ○この時、守備側が両手でキャッチすれば20点、片手でキャッチすれば10点が守備の得点となる。取り損なった場合、その棒が落ちた位置までの棒の尺度が攻撃側の得点となる。 (棒の尺度は穴から棒の位置までを長い棒を使って数える。棒のたどった回数が得点。) ○守備はキャッチした所から短い棒を投げ返すときに、円の中に置かれた長い棒をねらって投げ返す。うまく棒に当たれば攻撃側のアウト。守備と攻撃の交代。 (この時、返しの棒の落ちた位置で、守備側の得点が倍になったりするルールがある。)
【攻撃-2】上記2回の試合後、継続の場合。
○円の中の穴に短い棒の片側を入れる。 ○短い棒の端を長い棒で叩き、飛び上がらせ飛び上がった棒を打つ。 ○守備は打ち出された棒を落とさないようにキャッチする。棒が守備にキャッチされたらアウトで、守備と攻撃は交代。 ○棒がそのまま落ちたら、円内の穴から落ちた地点の距離を長い棒で測る。棒の尺度の回数が得点となる。 ○先にあらかじめ決めた得点に到達したチームが勝ちとなる。 ※打者の交代はその時の人数によって変更しているようです。
子どもの遊びですが、棒を打ち上げるのがなかなか難しいようです。
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