韓国ドラマ「花郎(ファラン)」でみる新羅の階級の違いと生活

新羅の階級制度を「骨品制(골품제)」といい、通常の階級制度とは違い同じ支配階級の中で氏族により身分差をつける独特のものでした。その差は付ける官職の職級のみならず、生活をする上で必要なこと婚姻に関して細かく条件つけられていました。

 

新羅の階級の違いとは?

政治を行う朝廷の官位は17階級に分けられそれぞれの骨品(身分)でつく官位(官職)が決められていました。官職の官位によって着る服装が色分けされていて、真骨1~5位は紫色6頭品6~9位は緋色(赤)5頭品10~11位は青4頭品12~17位は黄色、平民は白となっていたようです。官職の管理職には「飡」あるいは「干」がつき一般に干群と非干群で区別していたと思われます。事実上、官長職(管理職)は最上位の真骨のみしかなることができず、6頭品以下は上限が決まっていたようです。この官僚制度が後に6頭品の不満となり新羅の混乱につながる一因とされています。

また住居や所有物に関しては聖骨は制限がないのにたいして、真骨以下は階級に応じて家の大きさが決められていました。4骨品以上には家の屋根には瓦が使えました(平民は茅葺)。また階級(身分)を超えての婚姻はできず、後に聖骨の直径が途絶え真骨から王を出さざるを得なくなっています。
支配階級は基本的に首都の王宮内に住んでいるため省庁勤務で使用人や私兵を持ち、平民は王宮外で農業や養蚕等の産業を営み納税の対象となっていました。

新羅の階級制度(骨品制)と区分・条件

【官職と条件一覧】

骨品

階級

官位

官服色

住居、他

聖骨

 

王位

 

無制限

真骨

1

伊伐飡/イボルチャン

紫色

家屋の軒幅:24尺

真骨

2

伊尺飡/イチョッチャン

 

垣根の高さ:制限なし

真骨

3

迊飡/チャプチャン

 

厩舎:馬制限なし

真骨

4

波珍飡/パジャンチャン

 

 

真骨

5

大阿飡/テアチャン

 

 

六頭品

6

阿飡/アチャン

緋色

家屋の軒幅:21尺

六頭品

7

一吉飡/イルギルチャン

 

垣根の高さ:制限なし

六頭品

8

沙飡/サチャン

 

厩舎:馬5頭まで

六頭品

9

級伐飡/クッポルチャン

 

 

五頭品

10

大奈麻/テナマ

青色

家屋の軒幅:18尺
垣根の高さ:7mまで

五頭品

11

奈麻/ナマ

 

厩舎:馬3頭まで

四頭品

12

大舎/テサ

黄色

家屋の軒幅:15尺

四頭品

13

舎知/サジ

 

垣根の高さ:6mまで

四頭品

14

吉士/キルサ

 

厩舎:馬2頭まで

四頭品

15

大烏/テオ

 

装飾品に金銀銅の使用不可

四頭品

16

小烏/ソオ

 

四頭品

17

造位/チョウイ

 

 

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