ドラマ「トッケビ」で知る韓国のトッケビ/鬼文化とキャラクターの演出

 

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韓国ドラマ「トッケビ」ではドラマの重要な設定に不滅の命を持つ“トッケビ”としてのキム・シンがいます。これは韓国(朝鮮)では「トッケビ(도깨비)」とよばれる「」のことです。日本にも鬼の存在はありますが、韓国でのトッケビの一般的なイメージは、野獣あるいは人の姿をしているが人間でもなく神になりきれない妖怪と精霊の間のような存在で怖いというよりは身近な存在で、昔は民間信仰の対象ともなっていた存在のようです。

またトッケビは悪というよりは幸福や富をもたらし、悪行をする人を不幸にする存在でもあると言います。それをよく表しているのが、韓国で鬼の話しをする時によく出てくる「フンブとノルブ」という民話です。伝承文化として昔ばなしだけでなくパンソリ(口承文芸)の題目としても有名で人々に親しまれています。

ドラマのキャラクターとしてのトッケビと演出のみどころ

キム・シンは高麗時代の武将でしたが、神より不滅の命をもらい“トッケビ”として939年もの間生き続けています。これは人間ではないことから不老不死の存在であることがわかります。同じように超人離れした能力を持っています。

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実際のトッケビの伝説として共通している部分は、肉が好き、血が怖い(血は鬼除けになる)、こん棒から金をつくることができるなどがあります。また人間と近い存在のため人に触れることができる(死神はできない)のも特徴です。

ドラマの中ではこれらのトッケビの特徴を随所に盛り込んであるため、背景を知る人は単なるファンタジーではなく、親近感を持ってドラマをみる楽しみができますよ。

韓国文化とトッケビ伝承について

韓国を含めアジアの“鬼”伝説には仏教が少なからず影響しています。これにそれぞれの地域で民間伝承と結びつき独自の鬼が出来上がったと言われています。

韓国(朝鮮)のトッケビが最初に登場したのは三国時代の新羅とされてます。高麗時代に編遷された三国時代の歴史書『三国遺事』に登場します。新羅第25代真智王の次男として生まれた金鼻荊(鼻荊郞/비형랑)が幼いころトッケビと遊び、トッケビを使って一夜にして橋を完成させたという話です。

韓国では高麗時代まで仏教が盛んだったためこのころまでは比較的多くのトッケビ関連の話が出てきます。しかし李氏朝鮮時代になると仏教を否定する儒教が主流になったためトッケビはほとんど表立って出てこなくなりました。
ただ民間では受け継がれ宗教としてではなく伝承文化としての「トッケビ」が今も存在しています。

これらの韓国文化やドラマの中の演出の背景を知れば、ドラマの楽しみ方や感じ方もおもしろいものになりますよ。

 



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