韓国時代ドラマ「イ・サン」で見る李氏朝鮮王朝の専門機関“図画署”

 

韓国時代ドラマの中には当時の国の専門機関やそこで働く人もドラマの題材になっていますが、“図画署(トファソ)”もその一つです。

「イ・サン」ではソンヨンが所属していた宮中機関がそこで、ドラマ「風の絵師」や映画「美人画」ではその当時活躍していた、金弘道(キム・ホンド)やその同僚、申潤福(シン・ユンボク)を題材にしたドラマです。いずれも正祖時代に活躍していた李氏朝鮮後期の三大画家にあげられています。

※ドラマ「イ・サン」ではソンヨンが図画署の女官として働く設定ですが、あくまでドラマのなかでの演出です。一説にはサンの側室の和嬪尹氏(ファビユンシ)付きの女官だったといわれています。女官から側室になったのは事実のようです。

ここに所属する画家は宮廷画家といわれ、専門機関としての役割は、王の肖像画(御影オヨン/御真影)を描く、宮中の図面・国土の地図を作成、記録画・宮中行事画・王宮内の装飾画を描く、印刷物の下絵・陶磁器の模様など国政に関わる図画を形として残す業務を行っていました。その中でも王の御影を描くのはその技術を高く評価されている証で名誉なこととされていたようです。

金弘道は21代英祖・22代正祖の肖像画を描いた画家でその腕前ぶりがわかります。

専門機関の組織としては高麗時代からの踏襲ですが規模は小さく、そこで働く官吏も身分は高くなかったようです。20名程度の官吏で組織されていて上位で従6品の善画1名、従7品の善絵が1名、従9品の絵史が2名、品位なしの画員20名となっています。図画署は六曹の中の礼曹(イェージョ)が管轄していたため上級職は正二品の礼曹判事(イェジョパンソ)が図画署長官職の提調(チェジョ)を兼任していました。また官吏といっても給料をもらえるのは品位のある者くらいで経済的には厳しかったといわれています。

金弘道も母方が優秀な画員を輩出する家柄ではあったが階級としては“中人”(両班の下)で官吏として以外にも風俗画や風水画を描き販売していたようです。金弘道の作品は今でも韓国の国宝や重要文化財に指定されているものも数多く、中でも「檀園風俗図帖(風俗図牒)タンウォントチョプ」は庶民の日常を描いた計25枚から構成される画集で有名です。(檀園は金弘道の号です。)

 



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