「孤独のグルメ」で再認識する韓国の“おひとりさま”文化

 

日本でコアなファンを持ち、長年人気のある「孤独のグルメ」ですが、韓国でも2015年からケーブルテレビで日韓同時放送され意外と認知度の高い人気の番組です。

日本ではごはんを食べる時、“おひとりさま”は普通に見られる光景で(女性は少々気を使いますが)市民権を得ているため「孤独のグルメ」も町中のお店再発見みたいに違和感なく見ることができます。韓国では特に食事や飲み(お酒)は大勢でするものという価値観があり、一人で何かをする“おひとりさま”は寂しい人、変わった人というイメージでした。

>>> 「孤独のグルメ」の一人飯レストランを見る

しかし「孤独のグルメ」が韓国でも人気で、しかもパロディ番組(고독한 대식가/孤独な大食漢)までできるほどの受入れられ様は、その価値観の変化を物語っています。

「孤独のグルメ」が韓国でうける理由と社会的変化

日本でも一人でなにかすることやその状態を“ぼっち”といってさびしいイメージがありましたが、生活スタイルや社会変化、また「個」を重視する背景から“おひとりさま”文化は比較的容易に受入れられています。

韓国でも同じように一人で何かをすることが浸透してきたことからそれを表す言葉(造語)ができています。それが「ホンジョク/혼족(ひとり族)」と呼ばれる人達です。基本的にひとりで何でもする人達のことで、この派生行為として「ホンバプ/혼밥 (ひとり飯)」「ホンスル/혼술(ひとり酒)」「ホンノル/혼놀(ひとり娯楽)」「ホンヘン/혼행(ひとり旅)」などがあります。

 

特にホンバプ、ホンスルはハードルが高く一人でレストランに入っても一人分の注文を受け付けない(2名以上)ところも多いといいます。焼き肉、サムギョプサル、プデチゲのお店はその傾向が強いようです。

またお酒も基本的には大勢で飲むもので一人酒は変わったちょっと危ない人、社会性のない人というイメージでしたが、2016年に放送されたドラマ「혼술남녀/ホンスルナムニョ(一人酒男女)」は意外にも人気のドラマで、これにより“一人を楽しむ”という肯定的なイメージに変化するようになりました。

>>> ドラマ「おひとりさま~一人酒男女~」を詳しく知る

韓国も日本と同じ様に社会的にも独身や単身者が増え、他人との関わりを負担に思う人達が多くなってきていることも背景にあります。

これらのことから「孤独のグルメ」の井之頭五郎の他人を気にせず食べる事を楽しむ姿が憧れにも近い共感があるように思います。またちょっと一人で行きづらいお店でも「孤独のグルメ」の聖地巡礼となれば入りやすくなるかもしれませんね。

あなたの「おひとり様レベル」はどれくらい?

最近では一人で何かをすることが浸透してきているため、それに合わせた商売も多く、一人カラオケや一人席専用レストランなども出てきています。ちなみに韓国での「一人めし難易度レベル」がランキングされています。これで見ると「孤独のグルメ」の五郎は難易度レベル6以上のなかなかのつわものです。

  • レベル1:コンビニ飯
    コンビニにあるおにぎりやカップラーメンを買ってその場で食べる。コンビニ商品自体が1人前のことが大抵。
  • レベル2:学生のレストラン
    いわゆる学食や学生向けのレストラン。友達と時間が合わない、授業の後にちょっと空腹を満たすなど一人でも違和感なし。
  • レベル3:ファストフード店
    若い層が多く回転率が高いため、さっさと食べれば他人の目は気にならない。
  • レベル4:食堂(1品メニューのあるところ)
    ソルロンタン、カルビタンなどスープメインのお店や一般的な食堂は年齢層もさまざまで、食事の時間もそれぞれなのであまり気にする人はいない。
  • レベル5:有名なお店
    知名度のある店はカップルや友達同士で行くことが多く、一人だとやや気が引けるが周りは特に気にかけない。
  • レベル6:ファミリー向けレストラン
    メニューの内容がボリュームがあり、それを一人で食べるのは少々困難。また家族での食事はじっくり時間をかけて食べることが多く、一人では身が持たない。
  • レベル7:1人前の注文ができない店
    焼き肉、しゃぶしゃぶ、サムギョプサル、タッカルビ等はそもそも2人前からしか注文を受け付けない。最近では1人前焼き肉専門店が出来つつある。
  • レベル8:居酒屋(大勢で行くバー)
    静かな小じんまりとしたバーでは様になるが、大勢で行く居酒屋での一人酒は何か事情がある人のようで居心地が悪い。しかも周りの会話がよく聞こえる、、。

 



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