李氏朝鮮時代の王宮(全般)

 

李氏王朝時代の正宮として創建されたのは“景福宮”ですが、離宮や私邸として建てられた宮殿も正宮として利用されることが多くありました。

王宮は単なる王族の住居としての役目だけでなく、王が政務を行う場所でいわば政治の中心でもあったため正宮ともなると政府の関連機関も合わせると200棟から300棟の建物があるのが普通でした。よくドラマで王が女官や内侍を引き連れて移動している場面が登場しますが、移動するだけでも大変そうです。

王宮の構造は共通する区画となっていて主に6つに分かれていた。

外殿(ウェジョン):王が高官と会ったり公式的な執務を行う場所。正門と内殿の間に位置する。
内殿(ネジョン):王と王妃が日常の生活を行う場所。
東宮(トングン):外殿や内殿の東側にあり、世子(セジャ:王の後継者)が住む場所。
闕内各司(クォルネカッサ):王宮内で活動する官僚たちが執務を行う所。大半が王宮の西側にあった。
後宮(フグン):側室や宮女が住んでいた場所。内殿の後にあった。
後苑(フウォン):王族の人たちが集う場所。庭園のようになっている。王宮のいちばん後にあった。

昌徳宮_仁政殿

※ 外殿の中でも“正殿(チョンジョン)”と呼ばれるところは、国の重要行事(王の即位式、臣下の朝礼、謁見など)を行うところだった。いわば王宮の顔とも言うべき建物。そのすぐ後に“便殿(ピョンジョン)”と呼ばれる王が普段、政策決定や国事を行う執務室があった。

※ 王や王妃が日常生活をおくる建物を“寝殿(チムジョン)”といい内殿の中にあった。

※ 王妃は一度王室に入ると王宮の外に出ることはなく、後苑は王妃の癒しの場でもあった。また王の寝殿より前へ行くことも許されなかった。

ドラマでよく政治を行う場面や重要な場面に出てくる「勤政殿(クンチョンジョン)」は景福宮の正殿、「仁政殿(インジョンジョン)」は昌徳宮の正殿。

それぞれの王宮には各区画に相当する建物があり、今では一部復元したものを見ることができます。

 



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